日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

映画

『攻殻機動隊2.0』に想う機械の身体とジェンダー

本作は、1995年に公開された押井守監督の『攻殻機動隊 ーGHOST IN THE SHELLー』の一部改訂版である。一部というのは、人形使い役の声優の変更(家弓家正から榊原良子)と、音響の全面刷新、作画の一部更新である。本稿では改変部分の詳細に…

『おいしいコーヒーの真実』で知るドクターイーブルの秘密

『オースティン・パワーズ』が好きなんである。サイケでキッチュな60年代ファッションに身を包んだ登場人物が、007をはじめとしたスパイ映画へのオマージュなストーリーをおバカな台詞で構成するとてもよくできたコメディで、結局DVD-BOXまで買ってしまった…

『私が女になった日』は素晴らしいイラン映画だった

たまに、普段なじみのない国の映画を見るのが好きだ。 こうした国の映画というのは、画面やストーリー展開が予想できないので、自分がいかに普段囚われた思考に陥っているかに気づかせてくれる。普段使わない思考や感情が動かされ、とてもリフレッシュする。…

『ラオウ伝 激闘の章』は九鬼周造である

『北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章』を家内と見た。TVアニメ版北斗の拳とは違って大人の映画との評判である。実に「いき」な映画であった。真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝激闘の章

『プラダを着た悪魔』とジャーナリストという生き方

アタクシも若手の時にこういうボスに仕えたことがあります。 というか、どこの会社にもこういう仕事が出来て部下に理不尽な上司は一人くらいはいるんでしょうね。 でも会社に多いのは、仕事ができないのに理不尽な、プラダを着こなせない「悪魔の手先」って…

『チャーリーとチョコレート工場』は大人の味わい

「子供よりも親が大事」と太宰は書いた。 以下、ネタバレあり。 チャーリーとチョコレート工場 予告編