2009-10-10 『パンドラの匣』は指針である 映画 映画寸評 誰もが知っている文学史上の作家の作品を、たとえそれが代表作ではないにしろ、原作に対峙する(いや、僕もそうだが人によってはそれ以上と感じる)レベルで映画化できたことに素直に賞賛の意を表したい。しかも太宰だ! それも時代考証をしっかりしながらも、ちゃんと現在の作品として成立している。ラストの翻案もまたよし。役者、音響、美術、音楽、カメラ、すべてに不満無し。セルフパロディでもなく、オマージュでもなく、ギデンス的な再帰的ニッポンでもない「日本」のあり方を、僕はこの映画を通して教えられた。ありがとう。 映画『パンドラの匣』予告篇 パンドラの匣 発売日: 2014/12/24 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る パンドラの匣 (新潮文庫) 作者: 太宰治 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1973/11/01 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 43回 この商品を含むブログ (121件) を見る