『マイティ・ソー/バトルロイヤル』は日本神話に通底する
『マイティ・ソー』は北欧神話に範を取った神々ものなのですが、これまでのマイティ・ソーはあまり神々っぽくはありませんでした。ところが、この3作目は、テイストを少しコメディーに振ったことで、かえって神話感が出ています。
13.シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (2016)
14.ドクター・ストレンジ (2016)
15.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/リミックス (2017)
16.スパイダーマン/ホームカミング (2017)
17.マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)
18.ブラックパンサー(2018)
ソーは雷神、弟のロキは北欧神話の悪戯の神です。日本の神々でも雷神はメジャーですし、我々には悪戯の神ではないですが、悪戯の鬼”天邪鬼”がいます。
本作、元ネタは日本神話かってくらい親近感のあるストーリーが展開されます。
女神様が武装する(アタマにトゲはやす)なんてまるで武装してスサノオに対峙するアマテラス。ソーがスサノオ、ロキがツクヨミにしかみえません。アスガルドは高天原で、惑星サカールは黄泉(よみ)の国なのかって具合です。
考えてみれば、古代の人々も浮世の憂さをダイナミックで荒唐無稽な神々の活躍を思い浮かべることで晴らしていたのかもしれません。
古代人の楽しみを追体験できる娯楽作って、考えようによっては凄い贅沢ですよね。
『マイティ・ソー』シリーズ最高傑作、太鼓判です。