日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 』はトロッコ問題の解を示す

アベンジャーズ(マーベルのヒーローそろい踏み映画)の第二弾たる本作は、スカーレット・ウィッチとクイック・シルバーが登場して、ついにX-menとのクロスオーバーが実現して感涙もの。


『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』予告

 

6.アベンジャーズ (2012)
7.アイアンマン3 (2013)
8.マイティ・ソー/ダーク・ワールド (2013)
9.キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (2014)
10.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014)
11.アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン (2015)
12.アントマン (2015) 

 

旧約聖書の神の行為を模倣しようとする自我を持ったAIのウルトロンと、人の側に立つ神の子ヴィジョンという設定はいかにもベタだけどわかりやすい。アクションシーンも緩急というか強弱の構成が巧みで飽きさせない。

 

ウルトロンの作戦は、ソコヴィアの街を岩盤ごと宙にに浮かせ、地面に叩き付けることで、巨大隕石の落下を再現し、人類滅亡を図るというもの。人類を救うためにソコヴィアの人ごと粉々にしてしまおうと主張するアイアンマンと、ソコヴィアの人と運命を共にし人類の滅亡につきあおうとするキャプテン・アメリカ

 

これってトロッコ問題なんですよね。ちょっと前にハーバード白熱教室マイケル・サンデル教授がやってて話題になったやつ。トロッコが行く先には5人がいます。このままでは5人が轢かれて死にます。ポイントを切り替えれば5人は助かりますが、今度はその先に1人がいてその人は死にます。あなたはどうしますかってやつ。アメリカ人はホントにトロッコ問題が好き。たしか、バットマンの『ダークナイト』にもこれが出ていたはず。

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私はトロッコ問題は嫌い。人生は2択じゃないと思うから。で、本作での回答は理想的。ヒーローはトロッコ問題を解決するからヒーローなんだよ。

 

ただし、クイック・シルバーに重傷負わせちゃダメでしょう。マグニートーの息子なんだからさ。