ビーツを赤カブで代用させなくても美味いボルシチがすぐできちゃう裏技


ボルシチはうまい。でも家で作るには敷居が高い。ビーツが手に入らないからだ。でも、ビーフシチューをつくる要領で限りなく美味いボルシチっぽいシチューを作ることは可能だ。もちろんルーは使わない。赤カブさえ使わない。

では4人前いってみよう。4人分ということではなく2人で2食分残りは作り置きということにしてもいい。


■裏技1.赤カブを使わない
鍋で、ニンニクを一片、適当にスライスして炒める。油は特売のオリーブオイルがお薦め。タマネギ大一個を縦に4等分、横に3つに切って入れる。ニンジン中一本を適当に三角のブロック状に切って入れる。タマネギがばらけるくらいに軽く炒める。赤カブは使わない。


ボルシチのメインの具といえばビーツだ。近所の八百屋ではあんまり売ってない。で、どうもビーツは赤カブに似ているらしいので、赤カブを代用にするように書いてあるボルシチのレシピもあるようだが、これは無視する。なぜなら、ビーツと赤カブとは生物分類学上は他人の空似だからだ。ヤモリとイモリみたいなもんだ。偽物を使うくらいなら思い切ってビーツなしのボルシチにする。ロシア人は怒るかもしれないが、我々は日本人だ。北方領土がなくても我慢しているんだ。ビーツがなくても我慢しよう。北方領土もビーツもあれば真の友好関係が築けることはわかっている。お互いに過ちを認識しよう。ロシア人が怒ってきたらそう言ってハグしてみよう。


■裏技2.牧草で育った牛の冷凍スライス肉を使う
タマネギとニンジンに軽く火が通ったら、冷凍の牛肉スライスを500gぶち込んで塩胡椒で炒める。牛肉はあえて冷凍スライス肉を使う。普段生協さんとかにお世話になっているなら注文しておこう。もちろん、冷凍肉がなかったら普通の牛肉でよい。ただし米国とかのトウモロコシ飼料で育てられた柔らかい肉は避ける。ロシア料理に米国の肉は合わない。洒落じゃない。本当だ。嘘だと思ったら作ってみるとよい。絶対に失敗する。米国の肉はマクドナルドにまかせよう。牧草で育てられた牛肉は固くて臭いが、それがいい。薄ーく切ってあれば固くても関係ない。牛肉は本来臭いものだ。この臭さが美味さに変わるのが、ボルシチの凄みでもある。


■裏技3.クミンシードをふんだんにかける
肉を炒めるときにクミンシードを振りかける。クミンは挽いてあるものではだめだ。必ずクミンシードを使う。S&Bでもマコーミックでもどこのでもよい。最近は普通のスーパーで売っている。10回ぐらいふりかける。これによって臭い牛肉が美味さに変わる。あればパプリカもふりかけて色を赤くしておく。


■裏技4.安い赤ワインで煮る
牛肉が煮汁が出るくらいに火が通ったら、安い赤ワインをドボドボと注いで煮る。赤ワインは必ず一本5,6百円の安いものにする。高くても9百円まで。安い赤ワインは酸っぱいのでボルシチっぽく仕上がる。高い赤ワインは渋みとコクがあるのでビーフシチューになってしまう。あと絶対に国産の料理用赤ワインは使わない。あれは甘い。料理がぶちこわしだ。いったいどんな料理に使うというんだ?


で、アルコールがほぼ飛んだかな、というくらいに煮えたらトマトジュースを二缶入れる。塩なしタイプだとよい。


■裏技5.ジャガイモとキャベツはあとから入れる
トマトジュースを入れるタイミングで、ジャガイモを入れる。カレーのような切り方でよい。ジャガイモはあんまり早く入れてしまうと煮崩れてしまう。そうなるとボルシチっぽさが演出できない。それと、キャベツもこのタイミングで入れる。キャベツは外側の葉っぱ3枚くらいを4平方センチくらいに切って入れる。芯の部分は縦に包丁を入れると気にならない。このときローレルの葉を一枚入れてもよい。


これでジャガイモが赤く色がつくくらいまで煮えれば食べ頃だ。塩や水は適宜足して、味を調えておこう。これで信じられないくらい美味いボルシチ風シチューができる。20分くらいでできてしまう。ぜひ試して欲しい。