日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

生涯最高に美味いソフトクリーム


■穫れたての旬の果物を使ったソフトクリーム
今日は暑かったのでソフトクリームを食べた。蜂蜜を使ったとても上品なソフトクリームだったが、食べているうちに去年食べた最高に美味いソフトクリームのことを思い出した。


そのソフトクリームはもちろんただのソフトクリームではない。果肉入りのソフトクリームだ。現地で穫れたての旬の果物をすぐに冷凍保存し、それを特別の機械を使ってソフトクリームにしたてあげる。果物をたっぷり使っているのにジェラートのようにはならない。あくまで絹のようになめらかなソフトクリームになるのだ。


■銀座や青山なら2千円でも行列ができる
このソフトクリームを出す店は、奈良の明日香村にある。なんと石舞台古墳のある国営飛鳥歴史公園の駐車場前にある休憩処のソフトクリームなのだ。しかしながら味は我が生涯最高峰の旨さ。銀座か表参道なら二千円でも行列のできる味である。一個五百円だが、思わず二つも食べてしまった。


■記憶の中の理想のイチゴがソフトクリームになった感じ
その時私が食べたのはあすかルビー(イチゴ)とイチジクである。イチゴは完璧にイチゴのソフトクリームなのに、これまでに食べたどのイチゴアイスの味にも似ていない。ただただイチゴなのだ。記憶の中の理想のイチゴの美味しい要素だけを抽出してソフトクリームに昇華させたらきっとこんな味になるのだろうという味が現実になっている。そういう味である。


■本当にうまいイチジクが何一つ損なわれずにソフトクリームになっている
そしてイチジク。皆さんは本当にうまいイチジクを食べたことがあるだろうか。私はある。福井県の出身である私には、山に住んでいる親戚がいる。山のイチジクを一番の食べ頃の時にもいで食べると、どんな果物にも負けないくらい美味い。ほのかだが強い個性を持った香りと奥ゆかしい甘み、とろけるような食感。都会のスーパーで売っているイチジクとは、まるきり別の食べ物だ。その本当にうまいイチジクが、その美点を何一つ失うことなく素晴らしいソフトクリームになっているのである。大げさではなく感動の味である。


日本の国のかたちができた飛鳥の里で、時空を越えたソフトクリームを食す。人生の僥倖である。


外観は普通の観光地の休憩処だが、出てくるのは究極のソフトクリーム