日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

『チャーリーとチョコレート工場』は大人の味わい

「子供よりも親が大事」と太宰は書いた。

 

以下、ネタバレあり。


チャーリーとチョコレート工場 予告編

 この作品、小学生の子供を持つ親向けの”非文科省推薦映画的”教訓映画として受けとめた。


サイケアンドサディスティック風味なファンタジーはいつものバートン節で見る者を裏切らない。


甘やかしてガキ育ててんじゃねーよ、というメッセージは、あまりにストレートながらも大いに共感。取って付けたようなラスト数分のハッピーエンディングもつじつま合わせ(映画会社との?)として許す。


ブルーベリーなガキの親は勝間和代にとても似ている。Die! die! と叫びながらTVゲームをするガキは過去のデータで未来を何でも予測できると思い込んでいるあたり、さしずめ安っぽいMBA崇拝者か。


落ちてた金でチケットを手に入れた少年も、景品としては子供にはほしくともなんともないであろう工場の経営権を押しつけられただけだったわけで、結局幸せになったのは大人だけ。子供よりも親が大事、と思いたい。

斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)

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 原作はこちら

チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)

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