日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

私家版古事記伝

240年目の古事記伝 第五回 高天原という思想(「天之御中主神」論②)

「天地はじめてあらはしし時、高天原に成れる神の名は天之御中主神」(天と地だけが始動し、それ以外の世界の構成要素はその存在を明らかにしていない、そんな時に高天原に最初の神があらわれました)という文章から『古事記』は始まります。 天之御中主神(…

240年目の古事記伝 第四回 『古事記』と『聖書』のコスモロジー(「天之御中主神」論①)

『古事記』に最初に登場する神は天之御中主神(あめのみなかぬしの神)ですが、これまでの『古事記』研究では、この神にあまり注意が払われてきませんでした。 『古事記』本文中に最初の1回しか登場してこないので、さして重要な神ではないだろうと思われて…

240年目の古事記伝 第二回『古事記』の天地は開闢(かいびゃく)しない(「天地初発」論①)

イザナミ・イザナギの国生みは『古事記』の日本創生譚として知られていますが、日本の誕生の前提となる、世界の始まりはどう書かれているのでしょうか。 有名な「天地開闢(かいびゃく)」は『日本書紀』の世界始まりの描写で、『古事記』本文には「天地開闢…

240年目の古事記伝 第一回 ロジックで読む古事記(序論)

『古事記』の世界観は冒頭部分に示され、それは僅か233文字*1の漢字で書き表されています。簡潔だからと言って俳句のように読み手のイマジネーションを喚起するような書き方がなされているわけではありません。簡潔を極めたその文体は、むしろ文学的な読解を…