日本は成功しすぎたEUである(映画と思想のつれづれ)

明治の国会には藩の数ほどの通訳が当初いたそうです。律令制の昔から明治までの日本は連合国家みたいなもんだったんだなあ。

『シン・ゴジラ』と石原さとみの英語のリアルと大国主(オオクニヌシ)と

★★★★

偶然にも『シン・ゴジラ』公開前の過日、とある歴史ある神社の巫女さんと会話する機会があり、あの偉大なるゴジラのテーマの作曲者である伊福部昭氏は、代々神主の家系であり、先祖をたどると大己貴命(オオナムチノミコト)に行きあたることを知りました(ちゃんと家系図に記載されているそうです)。

大己貴命のまたの名は、大国主命オオクニヌシノミコト)と言い、国つ神のボスキャラです。

伊福部昭氏自身は親の関係で北海道で生まれたらしいのですが、そのお墓はご先祖様と一緒に伊福部家が護る本州のとある有名な神社の境内後手にあるそうです。ゴジラが神懸かっているのも当然なのだなあとこのエピソードに感じ入りました。

ということで、伊福部昭氏のエピソードに導かれてユナイテッドシネマとしまえんまでカミさんと『シン・ゴジラ』を見に行ってきました。


『シン・ゴジラ』予告

 以下、ネタバレを含みます。

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『デッドプール』は、意外やウディアレンのテイスト!?

デッドプールを見に行った。

近年のアメコミ映画の中では世界観がこじんまりしていて大言壮語な感じが無く、コメディタッチでラブロマンスな作風は、バイオレンスとアクションを大盛りにトッピングしたウディアレン作品のよう。大人のための童話として成功していると感じた。

この魅力的なメタ・ヒーローの誕生を素直に言祝ぎたい。


映画『デッドプール』海外版スポット

 

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『エクス・マキナ』と日の丸

★★

 2014年の冬にオンラインマガジンのwiredの記事(『Ex Machina』:美しく強力なアンドロイドとの三角関係を描く映画(予告動画あり)|WIRED.jp)でこの映画を知って、以来日本での公開を待ちわびて、ようやく先日劇場鑑賞してきました。

 その間、欧米での公開日が過ぎても、日本公開の話がなかなか聞こえてこなくて、Blu-ray国際版なんかも先に発売されちゃって。ああもう日本公開はないのかなーなんてあきらめていた矢先の日本公開でした。貧乏な私は輸入もんのBlu-rayに投資する思い切りがなくて、kindleで数百円だった台本買って何回も脳内再生してました。

映画はほとんど脳内再生と同じで、その部分はとっても満足だったのですが、台本や予告編からは想像できなかったところが、なんとも興ざめだったんですよねー。(以下ネタバレあり)


映画『エクス・マキナ』予告編

 

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『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』は、ジェイソンボーンになった

キャプテンアメリカの第二作を見た。

一作目のコンバット調から舞台を現代に移してまさかのスパイアクション調。この転調は見事だ。

 


映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』予告編

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『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』で矢作俊彦氏が見過ごしたこと

キャプテンアメリカの第1作を見直した。


映画『キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー』予告編

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『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』は、理想の「少年ジャンプ活劇」だった

 

 トランプだヒラリーだサンダースだと米大統領予備選に盛り上がる2016年の今のタイミングにシビルウォー。これは見なくっちゃと映画館に足を運びました。

だがしかしBUT、過度に時代性を期待すると肩すかし。同時期の『バットマンvsスーパーマン』とも似て非なるコンセプトが全く別物の作品でした。

 それに実はこの作品が、『アベンジャーズ』シリーズの第3弾ではなくて、『キャプテン・アメリカ』の第3弾なんだってことに劇場を出て家でパンフ見るまで気がつきませんでした。パンフの表紙になんでキャプテンアメリカしか出てないんだ?で気がつきました。昨今はマーベル作品が年に何作も公開されててもう何が何だかです。

 でも、アクションシーンはじめ、別な意味で大いに楽しめた映画でした。


映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』特別映像

 

以下、予告編以上のネタバレはないはずです。

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MBA4.0

とある米国在住の大学教授から何年か前にボストンで聞いた話。そろそろ忘れそうなので、備忘禄的に書いてみる。

 

ハーバード大学MBAコースでの教授間のイニシアチブの歴史というのを聞いた。雑談の中での一つのトピックだったのでどれくらい正確なのかはわからないが、勢いのある一筆書きみたいな話で興味深かった。

 

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